夕方になると、なんだか頭がぼーっとする。
やることはたくさんあるのに、なかなか手が動かない。
そんな経験、ありませんか?
もしかるすと、これはあなたの意志が弱いからではなく、
脳が「決断疲れ」を起こしているサインかもしれません。
「決断疲れ」とは何か
「決断疲れ」というのは、 意思決定を繰り返すことで、
脳が疲弊して判断力が落ちやすくなる現象のことです。
英語では「Decision Fatigue(デシジョン・ファティーグ)」と呼ばれます。
ケンブリッジ大学の研究によると、
わたしたちは1日におよそ3万5千回もの意思決定をしていると言われています。
「今日の朝ごはんは何にしようか」
「このメールにどう返信しようか」
「次に何の仕事をしようか」
こうした大小さまざまな決断が、1日を通して積み重なっていきます。
大きな決断も、小さな決断も、
脳にとってはどちらも同じようにエネルギーを使う作業です。
そして、決断を重ねるほど、脳のリソースは少しずつ消耗していく。
その結果、午後や夜になるにつれて、
判断がおろそかになったり、やる気がわかなくなりやすくなるんですね。
「夕方になると集中できない」
「夜はなんとなく衝動買いをしてしまう」
「疲れた日の夜ほど、どうでもいい選択をしてしまう」
こういった経験は、決断疲れと無関係ではないかもしれません。
決断疲れを減らす、3つの習慣
それでは、どうすれば決断疲れを減らせるのでしょうか。
日常の中で取り入れやすい方法を、3つご紹介します。
① 大事な決断は、午前中にする
脳のリソースがまだ十分な朝のうちに、
その日のいちばん重要なタスクや判断を済ませておく。
「今日やるべきことの優先順位を決める」
「大切なメールや連絡への返信をする」
といった、 判断力を必要とすることほど、午前中に回すのがおすすめです。
逆に、午後や夜に重要な決断をしなければならない場面では、
「今は疲れているかもしれない」と意識するだけでも、 判断の質を保ちやすくなると思います。
② 小さなことを、ルーティン化する
毎朝の服装、朝食のメニュー、作業に取りかかる順番。
こういった「毎日繰り返す小さな決断」を、あらかじめ決めてしまう。
決断の回数そのものを減らすことが、脳のエネルギーを守ることにつながります。
スティーブ・ジョブズやマーク・ザッカーバーグが、
毎日同じ服を着ていたというのは有名な話ですが、
これは「決断のコストを減らす」という、合理的な選択というわけです。
「同じ服を着る」とまではいかなくても、
「朝食はだいたいこれ」
「曜日ごとに大まかな作業を決めておく」
といった、小さなルーティンを作っておくだけでも、
積み重ねると大きな違いが出てきます。
③ 選択肢を、あらかじめ絞っておく
選択肢が多いほど、決断にかかるエネルギーも大きくなります。
「何でもいい」「どっちでも」という状態は、
一見ラクそうに見えて、 じつは判断のたびに脳を消耗させています。
あらかじめ自分なりの基準やルールを持っておくと、
迷う時間も、消耗するエネルギーも、ぐっと減らすことができます。
たとえば、
「迷ったときは、よりシンプルなほうを選ぶ」
「ランチは週ごとにローテーションを決めておく」
など、 自分なりの”マイルール”を少しずつ作っていくのもひとつの方法です。
「意志が弱い」のではなく、「脳が疲れている」だけかもしれない
集中できない、やる気が出ない、
そんな日は、 意志の問題ではなく、脳が疲れているサインかもしれません。
自分を責める前に、
まず「今日、どれだけの決断をしてきたか」を振り返ってみる。
そして、決断の回数を少しずつ減らしていく。
それだけで、本当に大事なことに使えるエネルギーが残りやすくなります。
毎日をもう少しラクに、シンプルに整えるヒントとして、
ぜひ、日常生活に取り入れてみていただければ、と思います。
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