最近、「寝つきが悪い」「夜中に目が覚める」「朝起きてもスッキリしない」……そんな不調を感じていませんか?

その不調には自律神経の乱れと「夜の光」が関係しているかもしれません。
良質な睡眠をとるために、夜の光との付き合い方を見直してみませんか?


体内リズムと「光」の関係

私たちの体には、昼と夜のリズムを調整する「体内時計」が備わっています。
この時計が正しく働くことで、朝はスッキリ目覚め、夜には自然に眠くなっていきます。

このリズムを支えているのが、「メラトニン」というホルモンです。
夜になると、このメラトニンが分泌され、心と体をゆっくり休息モードへ導いてくれます。

でも、ここで問題になるのが「光の刺激」。

夜になってもスマホやテレビの明るい光を浴び続けていると、
メラトニンの分泌が抑えられてしまい、体は「まだ昼間なんだ」と勘違いしてしまうんですね…。

その結果、交感神経が優位なままになってしまい、
眠りにくくなったり、眠りが浅くなったりしてしまうと考えられています。


“光と眠り”の関係

近年の研究では、
夜間の強い光、特にブルーライトが睡眠の質に与える影響が明らかになってきました。

たとえば、ハーバード大学の研究では、夜にブルーライトを浴びた被験者は、そうでない場合と比べてメラトニンの分泌が平均で約90分も遅れたという報告もあります。

Chang, A. M., Aeschbach, D., Duffy, J. F., & Czeisler, C. A. (2015). Evening use of light-emitting eReaders negatively affects sleep, circadian timing, and next-morning alertness. Proceedings of the National Academy of Sciences112(4), 1232-1237.

このことから、夜間のスマートフォンやパソコンの使用が、
睡眠の質低下につながり、
日中の集中力や気分にまで影響を与えてしまう可能性が考えられます。


今日からできる「やさしい光」の習慣

自律神経を整えるために、そしてぐっすり眠るために、今日からできる光の工夫をご紹介します。

スマホ・PCは寝る1時間前までに

就寝1時間前からはスマホやパソコンをなるべく見ないようにしましょう。

どうしてもスマホを使う場合は、ブルーライトカットモードをONに。
ブルーライトをカットする機能のあるメガネを、活用するというのもよいかもしれません。

照明は暖色系に切り替えよう

夜間は白くて明るい蛍光灯ではなく、
オレンジ色の暖色系ライトや間接照明に切り替えましょう。

照明の色温度を下げるだけでも、脳への刺激が和らぎます。

夜に暖色系の間接照明に切り替えるという習慣を、
わたしは10年以上続けているのですが、
今では、夜に強い光を浴びると、とても不快な感覚が生じるようになりました。

ずっと昔、わたしたち人間は、
日が落ちた後、夜は真っ暗な環境で過ごしていました。

こんなに夜が明るくなったのは、
動物・人間の進化の歴史からみれば、つい最近のことです。

そのため、本能的に、夜の強い光が不快に感じられるのだと思います。

キャンドルやアロマライトもおすすめ

やわらかく揺れるキャンドルの光には、
リラックス効果があることが知られています。

炎のゆらぎは、不思議と、いつまでもみていられますよね。
ただし、火を使うので、キャンドルの使用・管理には注意が必要です。

寝室には、間接照明機能のあるアロマディフューザーがおすすめです。
香りの効果もプラスされて、夜のくつろぎ時間がより心地よくなりますよ。


睡眠の質が、毎日の土台になる

ただ“眠る”だけでは、本当の意味で心と体は休まりません。

夜の光を見直すことで、自律神経は自然と整い、
翌朝の目覚めや日中のパフォーマンスが変わっていきます。

いつもより少しだけ早めにスマホを閉じて、
やわらかな光の中で、ゆったりとした夜の時間を過ごしてみませんか。